洪水/茂木ミユキ

最近のJ-POP界も若干様相が変わってきた様だ、相変わらずR&Bのリズムが幅を利かせているのは確かだが
これまで正直言って宇多田や倉木の一人(二人?)勝ちの感が否めなかった。
だがJ-POPのR&Bも時間を重ねるにつれ制作側にも目指す側にも何が何でもR&Bだけでは良い作品は出来無いし
売れる作品が出来無い事がわかって来たのであろう。
私感では有るが彼女達の様な個性のある濃い声を持たない者達にJ-POPのR&Bという分野では成功は少ないと思う。

「洪水」はインディーズ時代に発表した「HOPE」の日本語リメイク盤、歌詞は松本隆が担当しているのだが外来語を日本語に直す事と
自分の言葉ではない日本語を歌う事の難しさをまざまざと見せつけている感じがする、出来るならインディーズ時代の「HOPE」を入手して
聴きたいところ。
このマキシシングルの本領はミユキ自ら作詞する2曲目の「Engagement」だろうか、自分の言葉で日本語が歌えるため、歌声に違和感が無い。
例えば帯にあるようにデンマークのシンガー・ソングライターのソルヴァイが彼女の歌声に魅せられ「HOPE」を書き下したとしたとしても、
この歌声なら「そういう事も有るかな?」と妙に納得させられる。
ま冷静に考えれば少し鼻にかかった舌足らずな歌声で高音部はかすれどうしようも無い感じなのだが、芯となる部分の甘い響きがそれらを
補完して余りある為、いわば独特な歌声を作り上げている。
これまで紹介した中では我那覇美奈の声を濃くした感じであり、歌い方も似ている。

歌詞は「洪水」はどこかトリップしてしまった様なもの、だから”お花畑”にいる心境で聴けばよろし(笑)
「Engagement」は恋人に対する応援歌、簡単に言えば”君が居なくなっても愛しているよ”って感じ。

曲は半音の使い方が暗くてなかなか良い、ただ歌声がビブラートしなかなかピッチを合わせてこないので、その面白さがこの曲を良いと
感じさせているのかもしれない、ま、初めて聴いても嫌味は無い仕上がりだと思われる。
ミキシングは相変わらずJ-POPそのものなのでやかましいのだが、楽器が少なければミキシングで悪くする部分も少ないので、そこに期待し
少し追ってみようかなという気がする。

しかしこのジャケ何とかならんか?
デビルマンや無いんやから(笑)

戻る